医療事務に求められる点検する力

医療事務に求められる点検する力

医療機関では受診した患者が窓口で支払った自己負担金額の残りを、患者が属する健康保険組合ごとに請求します。この請求のために作成するのが診療報酬明細書で、通称レセプトと呼ばれることから作成するコンピューターのことをレセコンと呼んでいます。
レセコンが電子カルテと連動している場合にはカルテの内容がそのままレセプトに反映されるため、自動的にレセコンが点数を弾き出して計算を行います。そのため会計が非常に迅速に進むので、事務処理にかかっていた時間を大幅に短縮することが可能になりました。

ただし、内容によっては入力作業はどうしても人の手で行う必要がありますので、正しい数字が入力されているかを点検する力が求められます。医療による支払い金額は、すべてにおいて設けられた点数で計算することからどのような医療行為が行われ、その医療に対す正しい点数が入力されているかを判断するには医療事務の知識が不可欠です。
レセコンのおかげで自動で処理できることは増えたものの、人の手で入力された数字が合っているかを点検する力は勉強によって習得しなければなりません。

レセコンの内容確認には不可欠な医療事務知識

医療機関では診療報酬明細書をレセプトと呼んでおり、この書類はカルテを元に診療内容をそれぞれに設けられた点数によって計算して作成する仕組みになっています。薬の処方ひとつをとっても院内で処方したのか、それとも処方箋を渡して院外処方にしたのかで点数計算が変化するためです。

レセプト作成には専用のコンピューターであるレセコンを使って行いますので、電子カルテと連動している場合にはある程度自動的に反映されますが、人の手による入力作業はどうしても発生することから間違いがないかどうかを判断する能力が求められます。
この知識は医療機関において必要とされる事務処理の知識の習得によって得なければなりませんので、レセコンの内容を確認するには医療事務の内容を習得したと証明する何らかの資格や修了書が必要です。民間資格ですが、試験を受けて合格するとメディカルクラークと呼ばれる医療機関専門の事務スタッフとして認められるとあって、まずは知識の習得が不可欠となっています。